スポンサーリンク

手術が終わって

スポンサーリンク
この記事は約4分で読めます。
病院での食事

手術前との変更

 私は念願の腹腔鏡手術を受ける事ができた。
麻酔科の説明を受けた後、主治医との面談で腹腔鏡手術でいきます。と言われた。私は小躍りしたものの、場合によって手術中に開腹になる事もあると言われ、再び固まった。
 手術室に入って、担当者同士の確認作業中に、麻酔の指示が違うと少し問題になった。さすがに不安になった。

手術後1日目

 手術から部屋に戻ってすぐ、鼻を口を覆っていた酸素マスクから、鼻の穴に酸素を送り込むタイプに変更になった。
 まる1日は、点滴で栄養を取るとの事で、左手首に点滴、心電図のときに付けるような機械が左胸についていて、脚にはメディキュットもどきと、空気で血流を促すポンプ式マッサージ機、尿道には管が入っていて、体に管やコードが繋がれていた。


術後の予定

  1. 術後、寝返りは積極的にしましょう
  2. 術後、6時間酸素投与を行います
  3. 必要時、うがいをします
  4. 翌日の朝、お水が飲めます、お昼から常食です
  5. 翌日、術後服から通常のねまきに着替えさせられます(看護婦が体を拭きます)
  6. 尿道カテーテルが抜かれます
  7. ご飯が食べられていれば、点滴を外されます
  8. 歩行します。初めて歩行するときは、看護婦が付き添います
  9. 術後2日目、傷口の状態が良ければシャワーを浴びる事ができます
  10. 術後2日目朝、麻酔科へひょこひょこ歩いて行くよう言われる
  11. 術後3日目の朝、退院診断の為、血液検査を病室でされます

健康力

 健康力という項目があるならば、私は満点じゃないかと思う。酸素マスクから鼻酸素コードになって、程なくそれも卒業。
寝ている間は、口の中が乾くので、うがいをさせてもらう。ただ夜寒くて熱が出てしまったので、氷枕を2つほど貰い、氷枕と添い寝する。
早く点滴からも卒業したかったので、術後最初の食事をほぼ全部食べた。これがいけなかった。
 尿道カテーテルも、計画通り取り外された。カテーテルの先に空気を入れて固定されているそうで、その空気を抜く事ですっと抜けるらしい。説明通り、すっと外れた。(男の人は大変らしい。)
 メディキュットもどきを自力で脱ぐよう促され、心の中では看護婦さんにやってほしかったが、イテテと言いながら術後着からねまきに着替える。オムツから、持って行ったパンツに夜用ナプキンをあてがわれ、自分で履かされる。お腹に1枚板を抱えているように、下を向いて何かをする事がしんどい。身体も使い捨ての生地の厚めのおしぼりを渡され、自分で拭く。背中は看護婦さんがやってくれるものの、なんとも若い看護婦さんはあまり気持ちよく拭き上げてはくれない。
 全身麻酔中の管が擦れたのか、喉はずっと痛いし、横隔膜辺りにたまる空気が体の動きを止める。正直、傷よりも残った空気の痛さ、喉の痛さ、眠った消化器との闘いが辛かった。

聞いてないよぉ

 入院したその日から、自分の行動を記入する用紙を渡される。トイレに何回行ったか、大、小の回数。朝、昼、晩の体温の記入。食事の主菜、副菜の食べた量を10段階で記入。朝は、6時に放送が流れるので、検温を忘れる事はないが、昼と晩は忘れがちになる。備え付けの体温計は、ベットから立っていかないと届かず、術後かがむのが辛い間、何度か検温を忘れ、食事をとった後に測ると、だいたい少し体温が高かった。
 点滴から早く逃れたくて、術後初めての食事をほぼ完食した。これが間違いだった、なんとも言えないお腹の痛さはずっと続いた。全身麻酔することによって、消化器もすっかりお休みを決めていて、何かを食べる事が少し怖くなった。
 術後主治医と会えないかもと言われたいたが、先生に会う事ができた。先生にお腹の痛さを伝えると、術後最初の食事は完食しなくて良かったらしい、そんなに食べるなと伝え忘れたと言われた。先生、、言っといてよ。ホント、しんどかったぜ。
 そして、食事の食べられた量を書く時に、主菜、副菜と分けられているものの、私はどっちがどっちかも分らず、ほとんど完食だったので、どちらも同じくらいの数字を適当に記入していた。

実験台

 大きな病院に行くと、人の好さそうな患者は、物凄く研修生の面倒を見させられる。そんなサインもした気もするが、入院時にいい人になるのは、考えものである。
 私にもその時がきた、毎日お腹の傷を5回ぐらい見せなければいけなかった。手術計画書に名前のない、研修医の男の子が毎日やってきた。術後巻かれた腹帯は、逆に巻かれていた。これは意図的だったのか、未だに分からない。天地逆に巻かれているのに気が付いたのは、2日後だった。
 退院予定の前日、血液検査があると聞かされていた。館内の血液採取室まで歩いて行ってくればいいと思っていたら、部屋に若い看護婦さんが来た。やな予感がした。私の血管で、採血を間違える人に会った事がなかった。私の血管は見やすくて、採血しやすいとどんな時も言われていた。なのに、やっぱり、その若い看護婦さんは、針を行ったり返したりした。
 母から聞いた話で、点滴の針を変えてもらうのに、下手くそな看護婦がいて、我慢の限界に達した母は、違う人に代わって欲しいとお願いしたら、同じく2年目の看護婦が来たとの事。看護婦さんは2年目から、針をさせるようになるんでしょうね。重鎮はいっぱい居ても、プロは針を刺しに来てくれなかったそう。
 今後の医療の発展に、貢献したいと思いつつ、忙しいんだろうけど、心がどっかに行ってないかな、と思う事が何度かあった。コロナだし、入院できてる事でも有難いんだろうけど、言えない人は、言えないままになってるだろうなと感じた。

タイトルとURLをコピーしました